2022年12月6日 全国巨樹・巨木林の会 第30回千葉県のイチョウの黄葉観察会報告
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2022年12月6日(火)、全国巨樹・巨木林の会の第30回観察会が千葉県市川市~千葉市~市原市方面で行われました。
生憎の冷たい雨の中の観察会開催となりましたが、イチョウの巨木の観察となると雨もピタッと止み、さほど雨の影響は受けずに済みました。 -
皆さん集合が早く、東京駅前を定刻よりも10分ほど早めに出発することが出来ました。
今回は師走の開催ということでしたが、皆さんお忙しいのか集まりが悪く、8名での開催となりました。過去最も少ない人数での開催です。
中止も考えましたが、せっかくのイチョウの黄葉を見ない手はないと、強行開催となりました。
東京から距離が近いこともあり、今回は結構な数の巨樹に巡り会うことが出来ました。
まず向かったのが、市川市の葛飾八幡宮の千本公孫樹です。
まさに黄葉真っ盛りで、最高の姿を見せてくれていました。
根元には落ち葉で埋め尽くされた黄色い葉っぱの絨毯・・・・・
最高のシチュエーションでした。
最高の黄葉だったのですが、さすがに天気が悪く凍えるような寒さでは観光客もまばら、おかげでほとんどイチョウを独占して観賞することが可能となりました。
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集合写真もこちらでパシャリ。
かつて無い少数精鋭の観察会です。 -
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全容はこんな姿をしていますが、上に伸びる主幹を失っているようですね。
それを補うため多数のヒコバエが生長し、現在見られるような細かい幹が無数にくっつき合い成長する姿となったようです。
その見た目から千本公孫樹と呼ばれる事となったのでしょう。 -
次に向かったのが千葉市街地にある千葉寺の公孫樹。
こちらは完全に色づいてはおらず、もう2~3日後に完全に色づくようでした。
しかし、緑と黄色のグラデーションがとても綺麗で、半円形の元気そうな樹冠を見ることが出来ました。
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千葉寺のイチョウは、その根に最大の特徴があり、上に行くほど太くなる幹の力感は凄まじく、素晴らしいパワー感に圧倒されっぱなしでた。
こちらもすでに黄色の絨毯が敷き詰められつつあり、特徴的な根の様相と気根の異様さに圧倒されます。
午前中最後には、市原市に入り飯香岡八幡の夫婦公孫樹を観賞です。かなり樹勢が衰えていましたが、黄葉の時期はさすがの見応えで、まだまだ健在ぶりをアピールしていました。
幹の力感はなかなかのものです。
また、神社社務所前にも若い直幹の逆さイチョウがあり、こちらも併せてご覧いただきました。御朱印を集めている方は、こちらで御朱印がいただけたようです。午後には上下諏訪神社のスダジイに向かいます。
何本かの合体なのでしょうが、惣幹周10mを超えるような巨大なスダジイです。
古墳の上に立っているということで、土まんじゅうの上にドスンとばかりに乗っています。全国的にも珍しい前方後方墳を見学、眼下に市原市街地を見下ろせる高台であることから、しばし市原市の景色に見とれておりました。次に向かったのが奈良本泉寺のスダジイ群です。
6本のスダジイが直線的に並び、ここまで巨木が集中している場所も珍しく、なかなか貴重なスダジイ林です。一番奥のスダジイが最も大きく、皆さんしきりにシャッターを切っておられました。
境内にはムクロジの巨木などもあり、皆さん熱心に観察なさっておいででした。最後の訪問地は千葉市緑区に入り宝善寺のスダジイです。
樹形が秀逸で、宝善寺の本堂前に一本だけすっくと立っているスダジイです。 - 本堂裏手には大きなスギもあり、併せてご覧いただきます。
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帰りは東金道路、京葉道を経由、時間通りに東京駅に帰着です。
少ない人数での開催でしたが、なかなか充実した観察会となりました。
御参加の皆さん、お疲れ様でした。